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インプラント治療は、失った歯を補うための方法として広く知られています。その工程には、骨にインプラント体を埋め込んでから人工の歯(上部構造)を装着するまで、数か月にわたる期間が必要です。この間に使用される「仮歯(かりば)」は、単なる見た目を整えるだけでなく、治療全体において重要な役割を担っています。しかし、仮歯がどのような目的で装着されるのか、実際にはあまり知られていないかもしれません。今回は、インプラント治療中の仮歯の役割や使う期間について、大阪府高槻市 JR高槻駅の歯医者「高槻ステーション歯科」が解説します。なお、当院では治癒期間中に仮歯を使用するかどうかを慎重に判断しており、特に前歯など目立つ部位を除き、基本的には仮歯を多用しません。これは、インプラントが骨にしっかり定着する期間に余計な負荷をかけないようにするためであり、必要な場合に限って仮歯を使用します。また、仮歯を使用する際は、患者さまが使用感に慣れるためのステップとしての役割も担っています。
1. インプラント治療中の仮歯の役割
インプラント治療では、インプラント体が顎の骨と結合するまでの期間に「仮歯(かりば)」を装着することがあります。仮歯には見た目を整えるだけでなく、治療を円滑に進めるためのいくつもの役割があります。
①見た目の違和感を軽減する
前歯など目立つ部位の治療では、仮歯によって見た目の空白を防ぐことができます。笑ったときや話したときの印象が変わるため、日常生活における心理的負担が軽減される方もいます。②発音機能を保つ
前歯は発音にも関わる部位です。仮歯を入れることで、話すときに空気が抜けるのを防ぎ、発音を維持しやすくなります。特にサ行やタ行の発音に影響が出やすい傾向があります。③噛む機能の一部を補う
仮歯は永久歯のような強度はありませんが、ある程度の咀嚼機能を回復するために設計されています。噛む力を軽く分散することで、周囲の歯や歯ぐきへの負担を軽減する効果も期待できます。④噛み合わせのバランスを保つ
歯が抜けたままの状態では、周囲の歯が移動して噛み合わせにズレが生じる可能性があります。仮歯を装着することで、適切な位置を維持し、最終的な人工歯を正しく装着しやすくなります。⑤歯ぐきの形を整える
仮歯は見た目だけでなく、歯ぐきの輪郭を整える働きもあります。特に前歯部では、仮歯で歯ぐきの形を整えることで、最終的な人工歯が自然に見える仕上がりにつながります。仮歯は一時的なものではありますが、インプラント治療全体の流れで必要です。
2. インプラントの仮歯の見た目や噛む力はどの程度?
仮歯は治療の過程で用いられる補助的な歯ですが、その性能や見た目は患者さんにとって気になるポイントのひとつです。
①素材により見た目が異なる
仮歯の素材はレジン(プラスチックの一種)で作られています。前歯など審美性が求められる部分では、周囲の歯と調和するように調整されます。②噛む力は限定的
仮歯は強く噛むためには設計されていないため、硬い物や粘着性のある食品は避ける必要があります。あくまで軽い咀嚼や日常会話を想定した機能にとどまります。③形状は最終形を見据えて設計される
仮歯の形は、最終的な人工歯のデザインに影響します。歯ぐきとの接触や噛み合わせを細かく調整しながら設計されるため、仕上がりの精度を高める大切な段階です。④長期間の使用では変色しやすいこともある
レジン素材は長期間使用すると変色することがあります。ただし仮歯の使用期間は限られているため、著しい見た目の変化は少ないとされます。仮歯はあくまで治療の一過程ですが、過ごしやすさを保つためにも、その性能と制限をよく理解することが大切です。
3. インプラントの仮歯を使う期間と口腔ケアの重要性
インプラントの仮歯は、治療中に使用される一時的な人工歯です。見た目や噛み合わせを補うだけでなく、治療の質を高めるためにも、使用期間中の管理が重要です。
①使用期間は3か月〜6か月が目安
骨とインプラント体がしっかり結合するまでの「治癒期間」に仮歯を装着します。治療内容によっては、期間が短縮または延長されることもあります。➁強い力をかけないよう注意する
仮歯は永久歯ほどの耐久性がないため、硬い食べ物や粘着性のあるものは避けましょう。破損やインプラント体への負担を減らすことにつながります。③毎日の清掃を丁寧に行う
仮歯の周囲にはプラーク(歯垢)が付着しやすく、歯ぐきの炎症やインプラント周囲炎を引き起こすことがあります。必要に応じて歯ブラシやデンタルフロスを活用し、清潔な状態を保ちましょう。④定期通院で状態を確認する
仮歯に違和感やぐらつきがある場合は、早めに歯科医師へ相談し、調整や交換が必要です。⑤仮歯の調整が最終的な仕上がりに影響する
噛み合わせや見た目を仮歯の段階で整えることで、最終的な人工歯をより自然な形で仕上げることにもつながります。仮歯の使用中は一時的な装置と考えず、治療の一環として丁寧に扱うことが重要です。
4. 大阪府高槻市 JR高槻駅の歯医者
「高槻ステーション歯科」のインプラント治療
JR高槻駅直結・徒歩約1分の歯医者「高槻ステーション歯科」では、見た目・機能・長期安定性に配慮したインプラント治療に力を入れており、スイス製ストローマン社のインプラントを採用。しっかり噛める機能性と自然な見た目の両立を目指し、患者さま一人ひとりに合わせた精密な治療を行っています。
専用オペ室や歯科用CTを備え、GBR(骨誘導再生)・サイナスリフトといった骨造成術にも対応。骨量が不足している方や難症例にも柔軟に対応できるように体制を整えています。
また、術後のメンテナンスにも注力し、インプラントを長く快適に使っていただくための定期的なサポート体制を構築。入れ歯やブリッジにお悩みの方からのご相談も多くいただいています。
<高槻ステーション歯科のインプラント治療の特長>
①世界シェアNo.1ストローマン社製インプラントを採用
生体親和性に優れ、国内外で高い信頼を得ているインプラントシステムを導入しています。②専用オペ室・歯科用CT・衛生管理を徹底
安心・安全に治療を受けていただくために、精度の高い診断と処置ができるように、衛生管理を徹底しています。③骨造成術(GBR/サイナスリフト)にも対応
骨量が足りない方もインプラント治療ができるよう、複数の術式を用意しています。④完全担当制による一貫した治療とメンテナンス
歯科医師・歯科衛生士ともに担当制を採用し、術後のケアまで丁寧にサポートします。高槻市でインプラント治療をご検討の方は、駅直結・平日19:30まで/土日も診療の高槻ステーション歯科までお気軽にご相談ください。
▼高槻ステーション歯科のインプラント治療はこちら
まとめ
インプラント治療中に使用される仮歯は、見た目や噛み合わせを一時的に補うだけでなく、歯ぐきの形や噛み合わせの確認など、多くの役割を担います。治療中の生活を支える存在であり、使用期間中の取り扱いや清掃状態が、その後の治療の進行に影響を与えることもあります。仮歯を正しく使いながら経過を確認していくことで、スムーズに次の段階へ進めるようになります。 インプラントについてお悩みの方は、大阪府高槻市 JR高槻駅の歯医者「高槻ステーション歯科」までお問い合わせください。
監修: 高槻ステーション歯科 院長 田村 優介
【略歴】
●徳島大学歯学部 卒業
●徳島大学歯学部付属病院 卒後臨床研修修了
●厚生労働省臨床研修指導医
【所属学会、スタディグループなど】
●ITIインプラントベーシックコース 修了
●DEAドクターベーシックセミナー 修了
●SJCDエンドコース 修了
●ITIベーシックGBRコース
●ITIボーンレベルインプラントコース
●補綴臨床step up講座 FD Basic
●補綴臨床step up講座 RPD Basic
●インディアナ大学 セミナー2017
顎や顔面の解剖学、歯科の包括的治療に関する
●ITI Education Course Sinus Floor Elevation 2015
上顎の骨が少ない症例に対する造骨
●The essential points of Implant Sinus 2018
上顎の骨が少ない症例に対する造骨
●Periodontal tissue regeneration material(Emdogain Gel) 2019
歯周組織再生療法エムドゲインについて













